VPN にうまく接続できない方へ

オンラインでの行動から、その人のライフスタイルや習慣、関心、雇用状況、その他の個人データを垣間見ることができます。そのためプライバシーのリスクが発生し、VPN を使って常に追跡やハッキング、オンラインでの監視を避けることが重要になります。

VPN は、インターネットで送信される前にスマートフォンやコンピューターのデータを暗号化します。これにより、ISP などにデータが盗まれないよう守ることができます。また、VPN はアクセスした Web サイトに IP アドレスを把握されないようにする効果もあります。これによりトラッキングが防止され、制限やリージョンロックがかけられたコンテンツにアクセスできるようになります。

VPN からこれらのメリットを受けるには、アプリがリモート VPN サーバーに安全に接続できなければなりません。このガイドは、VPN にうまく接続できない消費者をサポートするためのものです。

VPN に接続できない理由

VPN のサブスクリプションに加入したのに接続できないという方もいるのではないでしょうか。VPN に接続できないのには様々な理由があります。

VPN アプリのバージョンが古いため更新や再インストールが必要な場合もあれば、デバイスの既存の設定により VPN トンネルを確立できない場合もあります。また、ISP やローカルネットワーク管理者によって VPN がブロックされていることも考えられます。

以下のセクションでは、それぞれの可能性について説明し、各問題の解決策をご紹介します。

VPN に接続できない場合の対処法

VPN に接続されない場合、大抵は簡単な問題で、自分で直せることが多いです。VPN に接続するには次の各手順に従ってください。

1.インターネット接続を確認する

VPN への接続がうまくいかない場合は、インターネット接続に問題がある可能性があります。

インターネット接続が正常に機能していることを確認するには、ブラウザを開き、VPN を使用せずにいくつかのページをロードしてみます。インターネットが機能していない場合は、ISP に連絡して接続を修復する必要があります。また、次の手順を最初に試すこともできます。

  1. ルーターを再起動します。
  2. ルーターからデバイスの接続を切断し、Wi-Fi ネットワークに接続しなおします。
  3.  イーサネットで接続している場合は、ルーターに接続されていることを確認してください。

2.VPN ソフトウェアを確認し、必要に応じて更新する

古い VPN ソフトウェアはバグが発生し、接続の確立時に問題が起こる可能性があります。  そのため、VPN アプリの最新バージョンがインストールされているか確認することが重要です。

アプリの更新が必要な場合は、アプリ内で更新するか、アプリをアンインストールして VPN プロバイダーの Web サイトで提供されている新しいバージョンをインストールしなおします。

一部の VPN では、アプリ内から TAP ドライバーを更新することもできます。TAP ドライバーは、OpenVPN プロトコルを正常に機能させるために必要となります。VPN アプリにこれらのドライバーを更新するオプションがある場合は、更新してみてください。

接続の問題が解決されない場合は、コントロールパネルのプログラムと機能に移動してください。プログラムのアンインストールまたは変更で、古い VPN または TAP/TUN ドライバーがインストールされているかどうかを確認します。

古い VPN アプリや TAP ドライバーは、最新の VPN と競合を起こす可能性があります。使用しなくなった古いアプリをすべてアンインストールして、既存の TAP ドライバーを削除してみてください。その後最新の VPN を再インストールし、必要な TAP ドライバーの再インストールを許可します。これにより、VPN が完全に最新の状態になり、競合が起こらなくなります。

3.VPN の資格情報を確認する

スマートフォン、タブレット、コンピューター、ルーターに VPN をインストールする際に、アカウントのユーザー名とパスワードを入力するよう求められます。このデータは、VPN サーバーへの接続を確立するために必要です。

このデータが正しく入力されなかった場合、認証の問題により VPN への接続に失敗している可能性があります。この問題を解決するには、資格情報を確認して入力しなおします。

VPN アカウントのパスワードを最近変更した場合、VPN ソフトウェアの再起動または再インストールが必要な場合があります。パスワードの再入力が求められるので、最新の資格情報を入力すれば VPN 接続を確立できるはずです。

VPN 対応のルーターで VPN を直接使用している場合は、ローカル IP アドレスを使用してルーターの管理パネルを起動し、そこからユーザー名とパスワードが正しく入力されていることを確認できます。ユーザー名またはパスワードに誤りがあると VPN に接続できないため、慎重に入力してください。

4.別の VPN サーバーを試す

VPN では数多くのサーバーが利用でき、そのサーバーの 1 つが一時的に停止している可能性があります。

通常使用する VPN サーバーに接続できない場合は、別の場所のサーバーを選ぶことをお勧めします。これを行うには、VPN アプリを開き、リストから別のサーバーロケーションを選んで、[接続] をクリックします。

そのサーバーで問題なく接続できる場合は、通常使用している VPN サーバーが一時的にダウンしている可能性があります。

各国の異なるサーバーから選択できない VPN プロバイダーの場合は、何度か接続を切断してから再接続して、動作する別のサーバーに自動的に接続されるか確認してください。

これは中国、イラン、エジプト、または VPN が制限されているその他の国にいる場合にも、それぞれの VPN サーバーによってブロックされていたりブロックされていなかったりする可能性があるため、有効なトラブルシューティングの手段となります。

5.別の VPN プロトコルを使用して接続してみる

VPN プロトコルによって使用するポートが異なり、使用しているプロトコルがファイアウォールによってブロックされているか、ルーターのポートが閉じている可能性があります。

以下に、これらの問題を解決する方法について説明します。ただし、これが問題であるかを確認するために、VPN アプリで設定メニューを開き、別の VPN プロトコルを選択することをお勧めします。

別の VPN プロトコルが使用可能で機能している場合は、ポートが閉じているか、ファイアウォールの設定と競合しているために、他のプロトコルがブロックされている可能性が高いです。

また、中国などの VPN がよくブロックされている国にいる場合も、この手順を実行することをお勧めします。VPN がブロックされている国では、特定のポートからのトラフィックがファイアウォールによって制限されている可能性があります。そのため、異なるポートを使用するプロトコルはうまく使える場合があります。

6.ポートが開いていることを確認する

VPN アプリケーションで VPN 接続を確立するには、特定のポートが開いている必要があります。VPN では通常、443 TCP、1194 TCP/UDP (OpenVPN)、1723 TCP (PPTP)、1701 TCP、500 UDP、4500 UDP (L2TP/IKEv2/IPsec) などのポートを使用します。

VPN 接続と、使用するように設定されているプロトコルによっては、必要なポートが開いていることを確認する必要があります。これを行うには、ブラウザにルーターのローカル IP アドレスを入力して、ルーターの管理パネルにアクセスします。

7.ファイアウォールを確認する

ファイアウォールにより VPN のインターネット通信がブロックされている可能性があり、その場合 VPN 接続を確立できません。ファイアウォールが VPN をブロックしないようにするには、ファイアウォールの設定で VPN ソフトウェアを例外リストに追加します。

  1. コントロールパネルに移動します
  2. Windows Defender ファイアウォールを選択します
  3. アプリまたは機能の Windows Defender ファイアウォールの通過を許可するをクリックします
  4. アプリケーションのリストで VPN を見つけ、ボックスをオンにして、プライベートネットワークとパブリックネットワークの両方でファイアウォールを通過できるようにします。

8.VPN のカスタマーサービスに問い合わせる

Compritech で推奨している VPN には優れたカスタマーサービスチームがあり、メールまたはライブチャットで問い合わせができます。どのような接続の問題であっても担当者がいつでも喜んで解決できるようサポートしてくれるので、これらのヒントを試しても問題が解決されない場合は、VPN に直接連絡して問題に直接対処してもらうことをお勧めします。

VPN が遅い場合の対処法

VPN に問題なく接続できるものの、インターネット接続の速度が著しく低下する場合は、いくつかの点を確認してください。

まず、VPN なしでインターネットの速度を確認します。ISP が提供しているサービスがすでに遅い場合、VPN を使うことで使い物にならなくなる可能性があり、これにより VPN への接続中に多くのデータを使用するタスクを実行する際、重大な問題が発生する場合があります。

VPN なしでインターネットの速度が 5 Mbps 以下の場合、VPN に接続すると HD コンテンツのストリーミングやゲーム、その他多くのデータを使用するタスクの実行が困難になることがあります。最速の VPN でもインターネットの速度がわずかに低下するので、VPN でこのようなタイプのオンラインタスクを行う場合は、高速のインターネットが不可欠です。

VPN なしでインターネットが 10 Mbps を超える速度なら、VPN に接続してほとんどのオンラインタスクが行えるはずです。  ただし、一部の VPN は他の VPN よりも速度が遅いため、次の点を確認することをお勧めします。

  1. VPN に接続し、スピードテストを実行します。VPN によってインターネットの速度が低下しすぎる場合は、サブスクリプションをキャンセルして、高速なサーバーや WireGuard などの高速なトンネリングプロトコルを備えた VPN に加入する必要があります。
  2. VPN サーバーを変更します。使用しているサーバーが混雑している可能性があります。サーバーを切り替えて、他のサーバーでは大幅に速度が上がるかを確認します。
  3. 別の VPN プロトコルを選択します。多くの VPN は様々なトンネリングプロトコルから選べます。VPN の速度が遅いように思われる場合は、WireGuard、OpenVPN UDP、または IKEv2 に変更して、速度が上がるかどうか確認してみましょう。
  4. 別のポートを試します。トンネリングプロトコルで使用するポートを変更できる VPN の場合は、ポートを切り替えて、接続速度が上がるか確認してみましょう。
  5. ウイルス対策が VPN と競合していないことを確認します。ウイルス対策にホワイトリストがある場合は、VPN が正常に機能するようそのリストに追加されていることを確認します。

日本のインターネットサービスプロバイダー(ISP)がVPNをブロックすることはありますか?

いいえ、日本には、VPNの使用をブロックする全国的な方針はありません。VPNは合法で、VPNのWebサイトはブロックされておらず、つまり、サブスクリプションをするのは用意です。 

VPNへの接続の際に問題が生じているのは、たぶん、使用しているローカルネットワークが特定のポートをブロックしているためです。もしこれが生じた場合、別のプロトコルか難読化を使用するとよいでしょう。 

一般的に、日本国内でのVPN接続の問題が、お使いのISPや政府が課すブロックで生じていることはほとんどありません。 

VPN機能は仕事中も使えますか?

はい。所有するデバイス上でどこでもVPNを使用してインターネットに接続することができます。すなわち、スマートフォン、タブレット、個人所有のンボートパソコン上で、さらには仕事中も公共Wi-Fi上でもVPNを使用できるのです。

仕事用のコンピュータにVPNをインストールするかは、あなた次第です。雇用主が、仕事用コンピューターに制限を課している場合、VPNを含めてどんなアプリケーションもインストールできません。 

その場合でも、仕事用コンピューター上にVPNのブラウザ拡張機能をインストールすることはできます。しかし、これにより制限や地域ブロックを回避はできますが、暗号化、すなわち、完全なスタンドアロンのVPNアプリが提供するプライバシーは手に入りません。